どもです。青年海外協力隊の春募集が始まったこともあってか、最近このブログの青年海外協力隊カテゴリーの記事がよく読まれているようです。
ということで、僕はもうマジで月並みなことしか言えないんですけれども、今回はなんだかんだで1番悩むであろう応募用紙の書き方についてまとめてみました。
こちらも是非ご参考にしてみてください
1.自己分析と協力隊分析
まずは自分がどんな経験をしてきたか、JICAが求める人物像を理解しておく必要があります。
自分の経験に関して、僕の場合ぱっと思い浮かぶ書けそうなことは
・バックパッカー旅をしていた
・大学で国際協力論を学んでいた
・中高大ずっと部活をしていた
・4年間塾講師としてアルバイトをしていた
ということでしょうか。そしてこれは協力隊に限らずですが、この乏しい材料を如何にうまく伝えるかが大事だと思います。それは話を盛れということではありません。
例えばバックパッカー経験は青年海外協力隊の書類上プラスにはならないと何かで読んだか聞いたことがあります。しかし、これも伝え方が重要です。「バックパッカーをしていました」で、だから何なのか、どんな引き出しがあるのかを明記するのです。
そして経験のメリットを伝えるには相手が何を求めているかを知る必要があるでしょう。そうしないと見当違いな話でスペースを埋めてしまって勿体ないです。
青年海外協力隊は健康診断が厳しいことで有名です。ということはつまり体が丈夫で体力のある人を求めているということが分かります。
そして資格や社会人経験を求められていない職種ならば、ハナから専門性を求められていないともとらえられます。もちろん資格があるに越したことはありませんが、それらが最重要なら初めから「実務経験3年以上」という風に条件付き案件になるはずです。
専門の資格が不要な案件で何が求められているかは、HPにもあるPDF資料を見るとよくわかるでしょう。こちらをしっかり読み込みましょう。
専門の資格が求められない職種
- コミュニティ開発 (PDF/281KB)
- PCインストラクター (PDF/140KB)
- 青少年活動 (PDF/120KB)
- 環境教育 (PDF/275KB)
専門性が求められないということは、どのような理由、どのような心持、覚悟で協力隊に行きたいのかがより重要とも考えられます。でも「やる気あります!頑張ります!」じゃアカンわけですから、そのやる気は「具体的にどのように活動をしたいのか」で伝える必要があります。
以上を踏まえると例えばバックパッカーをしていた経験なら
→体力があるので、2年間の生活も健康で過ごせる自信がある。
→途上国に普通の人より慣れている。
→途上国の○○という状況を見て××と感じた。だから△△をしたい
という風に使うことができるでしょう。
ちなみにいわく付きのバックパッカー経験ですが、面接では良い印象を与えていたように感じました。書類を見ながら「途上国に行くのも慣れていて問題はなさそうですね」と言われたので。書類には途上国に慣れているとは書いていなかったのですが、そういうとらえ方もあるのか―と思いました。
そして塾講師の経験も
→子供に分かるように伝えるのが得意だ。
→イラストを描くなど、子供の気を引く術を持っている。
→コミュニケーション能力に自信がある
といった具合に使えます。だから、
→学校での啓発活動で感染症のことを子供たちに正しく伝えたい。
→イラストを描くのが得意なので、絵で分かりやすく説明したパンフレットを作りたい。
→住民と密にコミュニケーションをとり問題解決の土壌を作りたい。
→派遣先機関と住民間の橋渡し役となり、円滑にプロジェクトが進められるようにしたい。
という風に書くことができると思います。
2.弱点の書き方
割と困った質問がこれ
2.(3)この職種に携わる際に想定されるご自身の弱点を記述してください。
これって迷いどころですよね。実際弱点だらけなのですが、あんまりひどいこと書いたらマイナスになりそうな気もしてしまいますし。性格に難ありとか、コミュニケーション苦手とか。じゃあなんで協力隊行くんや!ってなりそう。知らんけど。でも率直に書いたほうが良いと思います。
僕の場合はまずは実務経験がない事を書きました。また、大学のゼミの先生に相談したところ「語学のことを書いたら?」ということだったので、これも書きました。英語ではなくて現地語に関してです。英語も正直かなり苦手なのですが、青年海外協力隊の語学力目安表ではAに値するスコアだったので、説得力に欠けます。TOEICの点数は英会話ができることの証明にはならんやん、と僕は思うのですが...。その点、現地語はもう全く分からないので、それは確かに仕事の上では困ることもあるでしょう。特に志望する国の言語が英語以外の場合。
そして弱点を明記した上でその弱点を克服するために何をする(している)かも少しだけ書いておきました。これが有効な手段なのかは不明。
面接で短所を聞かれた時に上手く答える3つのコツ(賢者の就活HP)
3.派遣後の進路
5. 帰国後、参加経験をどのように生かしたいか記述してください。
とありますが、これって割と重要な質問だと僕は思います。なぜなら協力隊の帰国後の進路は、青年海外協力隊の問題の一つでもあるからです。
4.青年海外協力隊からの帰国後、就職先が、ない。
青年海外協力隊から日本に帰ったあと、
日本で普通の会社などに就職しようとしても
なかなか就職先が見つからないことが多い。ニートのようになって、自宅でボーっとしている人も多い。
よくて、フリーターである。これは、大学を出てすぐ協力隊などにいった場合、
せっかくの「大学新卒」というワクで企業に就職できる、
ある意味権利をもっているのに、その権利を
棒にふることになる。
2~3年して帰ってきたときに、
他人より2~3年遅れているにも関わらず、
手になんの職(技術)ももっていない、かつ、社会人経験もない。
よって、中途採用のワクで就職しようとしても、採用されない。また、2年間、途上国で、やりたいことをやり、
「お山の大将」になっていたため、
社会適応性が低くなり、自己中心的(わがまま)になり、
日本の社会ではうまくやっていけない人物になってしまう可能性もある。日本の企業のほうは、基本的には、無難な、安全な人材を
採用しようとするため、
海外でのボランティア経験のある人を優先してとることは、(まだ)少ない。
この引用元の山本先生のブログの青年海外協力隊の良し悪しの記事は、一度目を通しておくことをおすすめします。もう9年前の記事ではありますが、分かりやすくまとまっています。
JICA側だってニートの量産に携わるのなんていやでしょうから、できるだけ帰国後の進路がはっきりしている人が欲しいはずですよね。働いている人が現職参加を勧められるのも帰国後どうするか問題が背景にあるでしょう。
僕の場合はそもそもの動機が「大学院を受けるための経験が欲しい」だったのでこの質問は困らなかったのですが、重要な質問だと思います。二次の面接でも「10年後の姿を聞かせてください」って質問をされましたからね。先のことはどうなるかわかりませんが、現時点でどうしたいのかはっきりした意思を示すことは必要でしょう。
人に読んでもらおう
自分で書いた文章を客観的に見ることはなかなか難しいものです。僕も先生に見てもらって「なるほど!」と思ったことがたくさんあったので、やはり自分以外の人に読んでもらうのは大事なことだと思います。書いた本人は分かっても、他の人が読んで伝わらなければ意味がないですからね。
自己分析は普段からしておこう
僕は就活をロクにしたことがないのですが、就活の時って自己分析をしますよね。でもあれって就活するタイミングでやるもんじゃなくて、普段からやるべきなんだと思います。
自分のことは自分が一番よくわかってる、だなんて真っ赤っかーな大嘘ですからね。
自分が一番自分の滑稽さをわかっていないものです。そして時にはイイところも。自分のことも考えようと意識しなければ考えませんからね(僕は)。
その自己分析が何かってね、ノートなんですよ。またノート狂を発揮しますけれども。自分がとある事象に対してどのように感じたか、なぜそのような価値観を持っているのか、何が好きで何が嫌いなのか、日々日々観察しておくべきだと僕は思います。客観的に自己を判断するのは短期間ではできないことです。
他にも協力隊の方のブログはたくさんあると思うので、これから応募される方はそちらもご参考にされてみてください!専門性も社会人経験もない人も、ガンバレ!