どもです。2016年の青年海外協力隊春募集が終わったのであとは祈りながら1次合格を待つのみ!の皆様に2次選考対策のヒントにしてもらいたいと思い2次選考対策についてまとめてみました。試験を受けたばかりの時に以前のブログに書いたものほぼそのままなので、やり取りは大体あっていると思うので、ぜひご参考にしてみてください。
まず前半では主な質問をまとめておきます。後半には実際どんな受け答えをして面接が進んで行ったのか会話の流れを思い出せる限りで書きました。出来るだけリアルに。ですので長いです。実際の会話の流れが気になる方のみ下まで目を通していただければと思います。圧迫面接だと聞いていたのでビビリまくっていましたが、全くそんなことなかったです。特に人物面接、超和やかでした。技術は自分の知識不足もあってちょいとびびってましたね。
1.人物面接
15分程。面接官は二名の男性、基本片方の方は頷くのみで最後の質問だけ(最近聞いた話、どちらかは精神鑑定師の方なんだそうな)
・志望動機を聞かせてください
・大学卒業後は何をしているの?
・国際協力に関しては大学で勉強したの?
・家族は派遣に関しては理解がある?
・なぜこの職種に応募したの?
・派遣先は国で決めた?要請内容で決めた?
・今回の要請であなた自身はどのように働くことを想像していますか?
・10年後の姿を聞かせてください
・(キャリア形成として青年海外協力隊を選んだみたいだけど、例えば)NGOや他のボランティア団体などではなく青年海外協力隊を選んだのは何故?
2.技術面接
計20分程。面接官は二名で男性女性1人ずつ
①集団面接(10分、感染症・エイズ対策には集団面接があります)
あなた方が仮に合格して、派遣されたとします。あなた方はそれぞれの任地で働いています。あなたのカウンターパートは大学を卒業して現地の公務員やNGOスタッフとして働いているとします。ところが、あなたのカウンターパートがどうやら遅刻や欠勤をしがちであることがわかりました。そこで同じ悩みを持つ皆さんに、話し合って解決策を考えてもらいます。
※ほかのグループの人達は「皆さんが仮に合格したとして、派遣前に居酒屋さんで飲んでいる」という設定のグループトークもあったみたいです。
②個人面接(10分もないかも?覚えていない)
事務的な質問(女性から)
・志望している以外の派遣先に合格しても行きますか?
・自動二輪免許取得の意思はありますか?
技術的な内容(全て男性から)
・自己PRをしてください
・院試対策のときはどうやって勉強をしたの?
・シャーガス病とは?
・フィラリアとは?
・アフリカでエイズが流行っているのはなぜ?G8の先進国よりも流行している理由も含めて、どう考える?
・外国人と文化交流をしたことはある?
・日本人と比べたときに外国人の良いところは?
(他のNTDや日和見感染について聞かれた方もいました。)
思うところ
合格した方と話していて思うのは、面接面接した感じで受けた訳ではなくフランクに、普通に会話をするかのように正直に話す面接をしている人が多いということです。僕なんか「金がもらえるから」とか「協力隊は名が通る」とかクソ正直に答えましたからね。失礼かよ。以下、実際の面接の会話の進み具合です。
面接での会話の詳細
人物面接
今日は福岡から?
→はい、昨日飛行機できてホテルに泊まりました。ただ、昨日ですね、羽田で財布を落としてしまったんですよね...。
ええ!あらら、それは大変でしたね。大丈夫だったんですか?
→はい、友達に迎えに来てもらってお金を借りることができました。しかも今日は会場を間違えて一度麹町の本部の方に行ってしまいました...。
そうだったんですか...!ええぇ。それでは、今はもう、落ち着いていますか?笑
→はい。笑
大丈夫です。
それでは面接を始めさせていただきます。
→はい!宜しくお願い致します。
まず、志望動機を聞かせてください
→はい、元々国際協力の業界で働きたい気持ちがあり、技術を持って働けるようにまずは大学院で公衆衛生を勉強して、最終的には開発コンサルタントなど何かしらの形で働こうとしていました。ですが、大学院受験には失敗してしまいました。院で求められる人材は現場経験があるような人だったので、まずは現場経験を積ませていただきたいと思い、今回青年海外協力隊に応募しました。
大学卒業後は何をしているの?
→今は派遣社員として働いています。
開発コンサルタントという言葉が出てきたけど、国際協力に関しては大学で勉強したということですか?
→はい、ゼミは国際協力論のゼミでした。ただ、学科は国際関係学科だったため国際協力の授業ばかりがあるわけではなかったので、ゼミでの勉強と自分で文献で調べて学んだというのがメインでした。
では、家族は派遣に関しては理解がありますか?
→その、むしろ家族が勧めてくれたような状態です。院試に落ちたその日から就職活動をして、内定がいただけそうになりまして。で、その事を親に話すと、まぁ、母と電話をしていて父と直接話したわけではないのですが、父は、自分が本当にしたいことはそれなのか?と。諦めていいのか?と言っているそうでした。自分自身も本当にこれでいいのか?と思っていたので...協力隊も新卒で簡単に合格できるかはわからないけど、条件として受けられないわけではないのだから受けるだけ受けてみるように言われたので、今回応募したというところがあります。
そうですか。ご家族の方はとても理解があるようですね。
(書類にバックパッカー経験有りと書いていたので)途上国に行くというのも慣れていて問題はなさそうですね。
→そうですね、ただやはりバックパッカーのときはあくまで、ホテルに、と言っても安宿ではありますが、宿泊施設に泊まっていたので、やはりそこで暮らすとなるとまた違ってくるのかなとは思います。途上国自体は慣れてはいますね。
なぜこの職種に応募したの?
→元々大学院で公衆衛生を勉強するつもりだったので、感染症エイズ対策であれば、その知識を活かし、また大学院に進学してからも、協力隊での経験を活かせるだろうと考えました。少しでも病気になる人を少なくできるような仕事がしたいです。
今回はホンジュラスと、(第二第三希望で)バングラデシュ、バングラデシュ、とを選んでいるけど、これは国で決めた?要請内容で決めた?
→はい、要請内容と、あとは自分が受けられるの(要請)がおそらく限られてきているので...(社会人経験や資格がないため)。
あれ?そうだったっかな?
→はい、だったと思います。まぁ、あとはその、大学院では顧みられない熱帯病についてメインで研究したいと考えていました。勉強していて興味を持ったのがシャーガス病で、こんな昆虫が、蚊とかじゃなくて、カメムシとかが媒介するような病気もあるんだなぁ...と関心を持ちました。あとは虫や生き物が好きなので...
え、そうなの?虫?笑
→あ、はい。笑
それで生物の研究と病気の研究ができそうなシャーガス病の研究に興味があります。
顧みられない熱帯病はその辺の人に聞いても知らない人が多いと思うけど、それが出てくるあたり、しっかり勉強しているみたいですね。
→ああ、いえ、知識はまだまだですね...。
そして一貫していて迷いがないね。
→はい、あ、でも迷ったこともあります。高校生や大学1,2年の頃は国際協力といっても漠然としていて、教育に力を入れたいと考えていました。しかし、大学生の頃塾講師のアルバイトをしていまして少し考えが変わりました。今までは、そのー、特に高校の頃などは自分の周りにいるのは、高校卒業後は大学に進学し、それから就職するのが当然のような人達ばかりでした。しかし受け持つ生徒の中には勉強は好きではないから高校を出たら働きたいとか、大学にはいかなくてもいい、という子も沢山いて、人によって教育に求めるレベルは個人差があることに気付きました。
しかし健康は誰もがみんな願うことなので、より沢山の人に影響力を持てるのは、病気にならないための環境だと考えるようになりました。そこで公衆衛生の勉強をしたいと思いました。もちろん基本的な教育もとても重要だとは考えています。
では、今回の要請であなた自身はどのように働くことを想像していますか?
→はい、シャーガス病に関しての本を読んで、えと、その本ではシャーガス病対策プロジェクトとして青年海外協力隊の人も動いているようだったので、そうしたプロジェクトの中で近隣住民にサシガメの捕獲をお願いしてサンプルをとる、などの仕事なのかなぁと想像はしています、ね。
あとは、自分がやりたいこととしては、例えばホンジュラスであれば、これは感染症対策ではないんですけれども、ホンジュラスという国の医療事情を考えた時に、非感染性疾患、あの、生活習慣病のような疾患が死因、まぁそうした病気の(罹患率が)割合としては高いようなので、それにならないような、生活習慣改善のプログラムも作れたらなぁとは考えています。
なるほど、わかりました。では、10年後の姿を聞かせてください。
→10年後ですか...。えと、まずはちゃんと働いていたい、とは思います、ね。帰国後には大学院で勉強して卒業して、開発コンサルタント企業や、NGOなど何かしらの形で働いていたいです。どんな形でもいいので、少しでも多くの人が病気にならないようにするための環境作りに携わりたいと考えています。
キャリア形成として青年海外協力隊を選んだということですが、例えばNGOや他のボランティア団体などではなくこちらを選んだのは何故?(これだけもう一人の面接官からの質問)
→まずは一番有名で、名が通るので、キャリア形成としてはそこも重要かなと思いました。あとは、仮にそのー、NGOなどで働いたときにですね、小規模で人が足りないようなNGOであれば、もしかしたら雑用をして終わってしまうかもしれないと思いました。...あ、勿論その、これは私の個人的な推測ではあるんですけれども...。2年間という期間で経験できることの量で考えたら青年海外協力隊だと思います。
あとは、帰国後に大学院進学を考えておりますで、実家の方もそこまで裕福な家というわけではないので、金銭的な面での自立を考えたらこちらかなと思いました。
(正直に答えすぎですね)
技術面接
①集団面接
あなた方が仮に合格して、派遣されたとします。あなた方はそれぞれの任地で働いています。あなたのカウンターパートは大学を卒業して現地の公務員やNGOスタッフとして働いているとします。ところが、あなたのカウンターパートがどうやら遅刻や欠勤をしがちであることがわかりました。そこで同じ悩みを持つ皆さんに、話し合って解決策を考えてもらいます。
この集団面接はなかなかいい感じでした。あと2人の方がすごく話しやすい方だった!偏りなく3人ともが話せていて良かったと思います。
②個人面接
事務的な質問
まずは私から事務的な質問をさせていただきます。
志望している以外の派遣先に合格しても行きますか?
→はい、行きます。
自動二輪免許取得は自己負担となりますが、取得の意思はありますか?
→はい、あります。
技術的な質問
自己PRをしてください
→はい、今回こちらを受験をする前は大学院で公衆衛生を学ぼうと考えており、感染症を中心に公衆衛生を独学で勉強しておりました。結果的にはあの、大学院の受験には失敗してしまいましたが、青年海外協力隊でその知識を活かして現場で働いて、現場経験を積んだ後は再受験しようと考えております。あとは、その、自己PRとしましては、第一志望のホンジュラスの派遣要請内容は小中学校での啓発活動なんですが、大学時代丸四年間塾講師と働いており、子どもの興味関心を引く力、分かりやすく説明をする力には自信がありますので、えと、派遣されてもこれを活かせると思います。
院試対策のときはどうやって勉強をしたの?
→国際保健学会が出しているあの...白いテキストです。
国際保健医療学会ですか?
→あ、はい、国際保健医療学会ですね。そこが出しているテキストを中心に独学で勉強しました。あとはその、昨年はエボラやデング熱の流行もあったので、ニュースなどを調べながら勉強していました。
では、シャーガス病とはどんな病気ですか?
→サシガメという虫を媒介して感染する病気で、サシガメは夜中に活動するので、サシガメが刺して血を吸うんですが、その時に感染するわけではなく、サシガメはそれと同時に排便をするので、痒くて引っ掻いた時に便の中に入っている菌が入って感染します。感染すると、その、潜伏期間もしばらくあるんですが、胸の辺りですね、心臓の辺りが腫れ上がって死に至ります。
フィラリアとは?
→あー、、、それも顧みられない熱帯病ですね。症状は、、、見た目が悪くなりますよね(腫れるって言いたかった)。それ以上のことは勉強不足でわかりません。
アフリカでエイズが流行っているのはなぜ?G8の先進国よりも流行している理由も含めて、どう考える?
→そうですね、えと、まずエイズに関する基本的な知識が不足していること、そして、アフリカでのエイズは主に南部で流行っていると思うのですが、南アフリカの発展に伴い、周辺の国から出稼で人がたくさん集まったことがあると思います。貧困があると、必ずセックスワークに従事する人は出てきて、そして南アフリカで働く人が増えると、その人たちを相手としたセックスワーカーが増え、不特定多数の相手と、となると、感染が広がっていくと考えられます。
外国人と文化交流をした経験はある?
→外国人と働いたことはないですが、文化交流をしたことはあります。
(よく考えたらカレー屋で毎日インド人かネパール人と働いていたが、当たり前すぎて忘れていた)
日本人と外国人とを比べて、外国人の方がいいと思った点は?
→その、例えば日本人は恥ずかしい時とかも、その、笑ってごまかすみたいなところがあるんですけど、例えば外国人がカタコトの日本語を話したとき、可愛らしいというか何と言うかで笑ってしまうのが日本人なのですが、それはやはり相手にとってはいい気がしないと言うか…。例えば私が英語を話していて、発音も文法もぐちゃぐちゃなのは自分でも分かっているので、それで笑われたら嫌な気持ちになると思うんですが、外国の方は殆ど皆さん、私の拙い英語でも熱心に耳を傾けてくれて「あなたが言いたいのはこういうことでしょう?」と会話を進める工夫をしてくれるので、そういうところは外国の方に見られるいいところだなと感じます。
以上、こんな感じでした!ご参考までに。