どもです。11月になりました。毎月恒例、10月の活動まとめ行ってみましょう。
悶々の10月
9月にスタンプが出来上がってからというもの、なかなか次の活動に踏み出せないでいました。計画表通りに啓発活動に力を入れていくつもりだったのですが、僕1人で啓発できる場を見つけ出すのは大変です。
配属先は行政機関ではない普通の研究NGOなので、近所の学校にアポ取って「こんにちは~」と突撃できるようなコネがあるわけでもありません。
でも「啓発を手伝ってほしい」というのは確かに要請に書いてあります。だから少なくとも過去に何らかの形で啓発はしていたはず。そこも今回やっとわかりました。
手あたり次第動き回ることにした
まずは外国人交流クラブでお世話になったノイ先生に協力を仰ぐべく、会ってもらいました。ノイ先生の反応はおおむね良好。今は長期休みだけどそれが明けたら是非子どもたちにいろんなことを教えてほしいと(あと日本語も)。
一緒にチェンライに寄贈されたという桜を見に行きました。
きれいですね。気候があっていないのか、心なしか辛そうです。
啓発に関してはCPにも相談していました。
CPからの回答は「啓発をしたいのは分かった。万人にするのが確かに理想ではあるけど、ハイリスクグループ(高齢者や貧困層)に対して啓発を行わないと結果や効果はすぐに目に見えないでしょう。」というもの。
うーん、わかる。言いたいことは分かる。
でも誰だって結核になるリスクも、結核の人が身近にいることもある。結核の人がスティグマ(差別偏見のようなもの)で悩むことは多いのだから、若い世代に結核について正しい理解をしてもらう啓発は必要なのでは?というのが僕の意見。
でも、それだと「結果」が見えたとしても10年20年後かもしれない。その時僕はもういない。
ハイリスクグループがキーワードだと思ったので、貧困率が普通のタイ人より高い少数山岳民族のことも思い浮かびました。
じゃあそういう人たちがいる村に行って啓発するのはどうだろう、と思い話してみました。
数年前までは結核の罹患率が高い少数山岳民族の村に啓発に行っていたようです。語学の壁がありながらも活動をしていたものの、JATA(日本結核研究所)からの支援がなくなって以降、金銭的問題、モチベーションの低下などがあり、啓発活動は辞めてしまったようです。
啓発を行う人員も、お金も、モチベーションもない。さらに少数山岳民族との語学の壁が立ちはだかる。
とりあえずホームステイじゃ!
僕はだんだんもうどうすればいいのか、結局配属先は僕に何をしてほしいのかも分からなくなってしまいました。新しいことを思いついても「どうせ否定されるだろう」と、提案したくなくなっていきました。
だけど行動するのをやめたら本当に鬱々するだけの毎日になってしまうのは目に見えています。
アカ族のことを知ろう、と思い色々調べているとアカ族の村で長く暮らしている日本人のサイトを見つけました。ホームステイもやっているようです。
僕は土日を使ってその人がいる村にホームステイをすることに決めました。サイトを見つけた日の週末にはもうホームステイをしていました。
そして、上記サイトの管理人さんであるでんいちさんことでんさんにいろいろとお話をお伺いしました。
自分の中だけで考えていたことを話すことができてとてもスッキリしましたし、「結果がすぐ出る出ないとかではなくて、自分がやりたいと思える活動をした方がいい」とアドバイスをいただきました。
🐸この宇宙にある『仕事』のほとんどは、すぐには「結果」が出ない。すぐに結果が出るもののほうが、むしろ「まれ」である。それなのに、「結果が出ないから」という理由で、自身が望む仕事をやめてしまうのは、数々の有望な選択肢を自ら潰していることになる。目先の結果に心を奪われてはいけない。 pic.twitter.com/mcAfhrWLuO
— でんいち@北タイฐ๓ (@mlxism17) 2017年10月6日
その日のでんさんのツイート
もちろん、税金を貰って公人としてタイで暮らしている以上は、ほんの些細なことでも何か成果を出さないといけないと思います。ただ自分だけが楽しい2年間でした、では良くないことも。ただそこを考えすぎてたのかなぁとは思いました。
なにより元気な子供たちと川で遊んでストレス解消できたのが良かったですねぇ。タイにはこんなに人懐っこい、いかにも「途上国の子供たち」という感じの子供はもうなかなかいません。かなり新鮮でした。
ふきや攻撃
子供がとる写真はなんとなく新鮮で好きです。
CPや僕の予想に反して結核の認知度及び病院の利用率は村でもかなり高いようでした。むしろ村の病院はタダだからみんなちょっと体調崩したくらいですぐ行くんだとか。でも適切な治療をしているかどうかは、話を聞く限りそうでもないようでした。
活動には関係ないですが、セクシャルマイノリティである自分のことを再考するきっかけももらえたので良かったと思います。なんか忘れかけてましたけどね。
周りの人に頼りまくる
このホームステイの間に調整員さんからたまたま別のことで電話か来たので、活動がなかなかうまくいかないことも相談しました。10月中旬に委員会の用事でバンコクに上がることになっていたので、その時にまた相談することになりました。
ここまででまだCPに伝えていない案が二つ。
1つは、各村にあるというラジオ放送で5分ほどで良いので結核啓発の放送をしてもらうこと。
もう1つは僕が結核の啓発ポスターを作るのではなく、日本でよくある交通安全や人権などの啓発ポスターのコンテストを開くこと。
調整員さんにもその案は伝えてみました。ポスターコンテストの方は僕の中ではボツだったのですが、ホームステイ中にでんさんに話して面白いからやったらいい、とアドバイスを頂いたのでこれも実行を検討することにしたのです。
両案とも調整員さんの反応は良かったので、またCPに時間を貰って二つを提案してみることにしました。
ただ
という気持ちはありました。
でも話さないことには何も始まらない上に、勝手に進めるのは良くないので思い切って相談。時間をとってもらうことができました。
CPの頭の中と僕の反省点
両案とも話す中でわかったのが
・CPは、僕1人では活動しようがないはずなので、CP自身が何かしないといけなくなることを懸念している。
・結果がないとだめ、というよりは活動後の評価基準がハッキリしていないと活動として許可できないということ。
つまり、僕が評価基準等も含めて自分の頭の中のことを詳細に伝えきれていなかったところに話合いがうまくいかない、何を提案しても渋られることの要因があったということですね。
僕の頭の中では割と詳細に活動理由や評価基準を考えているつもりでしたが、それも伝わっていなければ意味がありませんね。
僕は
・スタッフ全員がそれぞれの仕事で忙しいことはよく分かっている。勿論力を借りたり迷惑をかけたりすることはあるだろうけど、基本的には1人で動けるようにするから何か活動させてほしい。
・評価基準のことはよく分かった。活動前後に結核についての簡単なアンケートをすることは考えている。ラジオの方は病院に結核の検査に来た人数に変化があればそれが評価、結果と言えると思う。
という内容を答えました。
そして僕の方の進捗は毎週金曜日に進捗報告メールに書いて提出することにしました。まだ2回しか出してませんが、これをもとに話が広がることも増えたので今後も継続しようと思います。
結局ラジオ案は「既にほかの団体か政府機関がやってる(たぶん)」ってのでボツ。ポスターコンテスト案は自分でコネを探してやるという条件で通ったので必死で募集要項を作っています。一つでも通ったので良かった。
でも正直こんな言葉が頭をよぎります。
「それやって本当に意味あんの?財団のためになるの?」
LINEスタンプがリジェクトされる
今月半ばに一度リジェクトが来ました。
内容は国の変更、スタンプスペルミス1つ(修正前のをアップロードしてた)、あとはスタンプ紹介文の訂正。
ただスタンプ画像そのものに関しては思っていたほど指摘がなかったので、次で承認されるだろうと踏んでいます。早よ審査して~!
基準作り
前の記事でお話した基準作り。進捗メールにこれも少しだけ確認してほしいとお願いしたので
今日改訂版をCPと同僚に見せて3人で話し合ったんですが、最後にCPに衝撃的なことを言われました。
「結局これってなんで作ったの?」
でええええええええ!?あなたやJさんに言われたからですよ!!!
とりあえずそう答えました。ほかのTHRFに来る日本人も僕がプレゼンをすると「結局どういう基準で支給してるの?」って言うのは聞かれます。慈善事業をやる以上は周りに説明可能な基準があった方が良い…と思ってやってきたのですが…。なんだったんだろう。僕の解釈が間違ってたの?
これに関しては、基準作りを応援してくれていたTHRFの元となる研究グループを創設した先生が今週末またいらっしゃるので、まぁ慰めてもらおうと思います。笑
Jさんとのメールも些細な行き違いから激しい言葉で問い詰められるし、なんかもう、なんか…。心が痛い。これはCCで読んでたCPにも同情されましたけどね。でも勉強になりました。
七転八倒
委員会の時に中間報告会があったので参加しました。そこでタイ事務所の所長が「私はボランティアが活動に悩んで七転八倒してるのを見るのが好きです。」言っていました。
「なんと悪趣味な!笑」と思う一方で、僕は今のままで次の中間報告で所長を喜ばせることができるかな?と思いました。
もちろん今の状況は何を提案してもボツが多くて転びまくりの状況ですが、そう言えるくらいたくさん転んでるだろうか?と。もしかしたらまだ二転三倒ぐらいかもしれません。どうせなら倒れるのではなくて起き上がるの字の方が良いですが、七転び八起きにも程遠いです。転ぶ数が足りないからです。
焦る気持ちは確かにある。帰りたい、もう嫌だ、誰か話を聞いてくれと思いながら寝る日もある。
でも、ま、明けない夜はないと思います。ぼちぼちやっていきましょ。