どもです。もう半年近く前の話ですが、青年海外協力隊の2次面接の面接官をしたことがあるという方とお話をしました。協力隊だけではなく他の面接についてもいえる話だなぁと思ったので、簡単にまとめておこうと思います。(帰国後の進路のことについて考え始めた時に思い出しました)
優秀さよりもコミュ力
まずは協力隊ならではかも、と思ったエピソード。コミュ力>経歴の優秀さ。
昔面接で東大卒の女性の面接官をしたときに、女性の書面の経歴は大変すばらしいのに、声が小さくうつむきがちでよく聞き取れなかったそうです。その上に面接中にもかかわらず外で順番を待つ受験生4人が大声で話すもんだから、なおさら聞こえない。
その場で怒られるのは人の面接中に大声で盛り上がる4人ですし、おそらく注意もされたと思います。
でも協力隊的には合格するのは書面上優秀な女性ではなく、外でうるさく盛り上がる4人。なぜなら彼らは全員初対面にもかかわらず、人の面接を邪魔するレベルで盛り上がれるコミュニケーション能力を持っていることが面接前からわかるからです。
これはなるほどなーと思いました。たしかにそのくらいじゃなきゃやってけないのかも。でも人の面接中に大声で話すのは社会人的には完全にNGですし、中身も伴ってないと合格できるかは分からないのでわざとやっちゃだめですよ!笑
そういう面接以外のところも見られてるよということです。
圧迫面接ってマジ?
僕は気になっていたことも聞いてみました。
「ネットの情報だと協力隊の面接は圧迫面接だ!って良く言われているんですが、実際僕が受けた時は終始穏やかな雰囲気でした。実際はどうなんですか?」
これは今から受験する方も気になるところだと思います。
「あー、あれはねぇ、最近はやらないよ。圧迫面接なんかやると『JICAの面接超圧迫だった。マジないわ。落ちててももう受けない』みたいなことをtwitterなんかに書かれて受験者が減っちゃうから…。しかも最近はすぐクレームも来るからね。笑」
まじか。笑
圧迫面接がどうっていうよりも、最近そういう傾向があることにびっくり。すぐクレームが出るのってテレビ番組やお客様対応の世界だけじゃないんですねぇ…。
受験生の皆さん、仮に面接が圧迫でもtwitterにネガティブなことを書き込んだりクレームをよこしたりするのはやめましょうね。もちろん当ブログでも「圧迫面接だったじゃねーか!」っていうクレームは受け付けません。
採用はバランスである
採用要件は個人の能力は勿論ですが、それ以外にも重要なポイントがあるそうです。それが全体のバランス。
例えば50人のボランティアを採用するとなったとき、受験者が100人いるとします。その100人の内訳がハーバード大学卒50人、東大卒が30人、10人がその他の旧七帝大、残りがそれ以外の大学・専門学校・高校卒だとします。
あくまで例えなので学歴だけで判断することの賛否はおいておくにしても、単純に優秀であろう人を取るならハーバード大卒の50人を取ればいいのかもしれません。
しかしそうはなりません。その方曰く組織を構成する人間を採用する際には、その組織が組織として成長するような採り方をしなければならないのだそうです。
そして似たような人間ばかりがいる組織に成長はない、だから上から順に優秀な人を取るような選び方はしないんだとか。なるほどー。これは協力隊に限らず、あらゆる企業の人事や採用担当の方も口をそろえて言うことなんだとか。
だからさっきの話と矛盾するかもしれませんが、コミュ力があまりない人が合格することも「バランス」という話の上ではあるかもしれないってこと。
今から受ける人も多いと思うので書いておきたいのが、これってつまりあらゆる面接において「落ちたから優秀じゃない」ということではないってことですよね。
就活でもなんでも落ちてばっかりだと「自分はなんてダメなんだ…」と思ってしまいがちです。でももしかしたら単に組織全体のバランスにそのタイミングでは合っていなかったっていうバランスの話かもしれないわけです。
だから自分をあんまり責めないように。自尊心を損なってしまうのが一番残念なことです。次に向けて動きましょう!
合格する人たち
正直な話、訓練所生活で「なんでこんな奴が受かったんだよ」と思うことがたまにありました。性格とか態度とかで。
そういった自分とは合わない「ヘンな人」も、組織全体のバランスを取るうえでは必要なんだなーと思い妙に納得したのを覚えています(大変失礼ぶっこきなお話ですけどね)。良くも悪くも個性的。
その点僕は学歴も優秀でなければ個性的でもないので、運の要素も大きいのかなーと思ったり。そこんとこの真相は面接官のみぞ知るのでしょう…。
今後協力隊だけでなく、就職などで面接を受ける際に頭の片隅に置いてもらえるといいかなっと思った話でした。
おわり。