やりたいことが分からない人が伸ばすべき得意分野を見つける簡単な方法

どもです。僕はよく「どうしていつもやりたいことがあるの?」と聞かれます。正直なところ、僕はあまりそれについて深く考えたことがありませんでした。

ということで、今日は伸ばすべき分野の見つけ方のお話です。

やりたいことがない=考えてないではない

自分が何をしたいのか、どんなことに力をそそげば良いのか分からないと言う人がいます。

ツイッターにも書いたのですが、僕は昔、というか最近まで、そういう人の気持ちが全く理解できませんでした。きっとそういう人は真剣に物事を考えていないのだろうとすら考えていたのです。でも、実際はそうじゃないんじゃないか?と思い始めました。

 

つまり考えていないのは僕の方だった。恐らくやりたいことがないと言う人は僕よりも色んなことを深く考えすぎていて、生真面目なんだと思います。

僕は染まりやすく単純なところがあるので、これ面白そうだからやってみようとか、これができたらカッコいいよねとか、そういった基準で物事を安易に選んでしまいます。

だから「やりたいことがないのは考えてないからだ」と考えるのはお門違いだなと反省したわけです。

 

僕は確かに今は自分のことを頻繁に分析します。訳が分からずに物事を安易に選んでは後悔することが多い十代だったからです。今何に興味があって、どんなことが得意なのか?

自分のことなんてすぐに分かりそうなもんですが、これがなかなかわかっていないことが多いんですよね。だからノートを書いています

 

ただ今でも、まずは得意なことから軽やかにはじめてみるのが一番いいのでは?と思っています。好きだと気づいたことにはサッと飛びつく。苦手を克服するよりも圧倒的に効率が良いからです。違ったら他のことに変えれば良い。

 

得意を伸ばす方が良い心理学的な理由

教育心理学の用語で「特恵効果」というものがあります。

苦手分野を克服するよりも、得意分野を伸ばすことに力をそそいだ方が結果的に全体の成績が良くなるというものです。

つまり数学が得意で社会が苦手なら、苦手な社会を克服するべく勉めるよりも、得意な数学を伸ばすように心がけた方が全体的な成績が伸びるというものですね。

社会人でもそう。

組織で働くのであれば、なんでもそつなくこなせる人よりも、とびぬけた得意分野がある方が需要がありますよね。平均的に何でもできる人よりも、替えが効きづらいから価値が高いわけです。

もちろん立場によっては「バランスが取れている」ことそのものが評価される場合もあるので、なんでもそつなくできるのであればそれを引け目に感じる必要はないでしょう。

 

また、とびぬけた特技がある人にはラッキーもあります。そうした人は「ハロー効果」の恩恵をうけやすいのです。ハローはこんにちはのHelloではなくて、後光を意味するhaloです。

「ある対象を評価をする時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる(バイアス)現象のこと」

つまりどういうことかと言うと、例えばあなたは面接官で、仕事がバリバリ効率よくこなせるような人を採用しなければならないとします。そこに「TOEIC950点、IELTSも8.0、中国語はビジネスレベルで、フランス語も日常会話レベルなら問題ありません」という人がやってきたとしましょう。

仮にあなたの会社がそこまでの語学力を必要としていなくても、なんとなく「おお、こいつは仕事ができそうだ。アリかもな!」と思いませんか?それがハロー効果によるバイアスです。

さまざまな語学が堪能であることと仕事ができるできないは関係ありません。でも語学力の高さに引っ張られて、他の特徴の評価も上がってしまったのです。

 

そしてハローの次はフローです。

 

ミハイ・チクセントミハイの「フロー状態」というものがあります。こちらも有名ですね。

「人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態」のことを言います。

得意なことをやった方がいわゆる「フロー」の状態になりやすいのです。好きだから集中できる、集中できるから効率よく上達する、上達してうまくできるからもっと好きになる、好きだから得意になる。良いサイクルにハマりやすいと言えます。

 

では、そもそもその得意分野をどうやって見つければよいのでしょうか。僕が最近なるほどーと思った仕事における得意分野の見つけ方をご紹介します。

 

自分の得意分野の見つけ方

ここでストレングスファインダーを出してくると思ったあなたはたぶんブログの読みすぎです。笑 ストレングスファインダーを推すブロガーさん多いよね。僕も面白そうだなーとは思ってはいます。

ただ今回のはもっともっと簡単な方法です。

それは、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つの分野について自分を評価するという方法。

これは東大を首席で卒業→財務省官僚→弁護士→ハーバード留学という経歴を持つ山口真由さんのcakesのコラムで見つけたもの。

 

 

自分が得意なことを伸ばすために努力することが大事だとして、何を努力すれば良いのかが分からないという人に向けた記事です。

得意分野を見つけるにはインプットとアウトプットの4つの基本的な能力を評価するだけ!というものです。

ビジネスにおいて求められるのは、「アウトプットする力」です。そして、精度の高いアウトプットをするためには、必ず「インプットする力」を組み合わせる必要があります。「インプットする力」としては「読む」ことと「聞く」ことがあげられ、「アウトプットする力」としては、「書く」ことと「話す」ことがあげられます。

つまり、自分の得意分野を見極めるために、誰もが小さい頃から日常生活のなかで行っているこれらのよっつの行動について、自分の能力を評価すればいいだけなのです。もし、自分での評価が難しければ、自分のまわりの人と比べるのがよいでしょう。

また、「読む」「聞く」は内向的タイプで、「書く」「話す」は外交的タイプと、ここでは便宜的に分けることとします。

「何を努力すれば“天才”になれるのか」への答え より引用

この「読む」「聞く」「書く」「話す」それぞれの分野を5段階評価していきます。

 

山口さんの小学校時代の親友の場合、彼女は「話す」ことは文句なく「5」、話を「聞く」のは「4」で、話し上手の聞き上手だったのだそうです。

一方、「書く」ことについては苦手で「2」です。彼女との交換日記の文章は飛躍が多くて、主語や述語もはっきりしなくて、なかなか読みにくいと感じたことが理由だそうです。

そしてもっとも苦手なのは「読む」こと。大人になってからの彼女は、教科書以外の本を読むことはなかったそうなので、評価でいえば「1」になるとしています。

 

その親友は、いま美容師をしているそうです。彼女によると、美容師としての技術はもちろんですが、お客様とのコミュニケーションがとても大事だそうで、話し上手の聞き上手な彼女にとってはまさに天職と言えるとのことでした。

4つの能力にもう一つ付け加え

例えば僕だと「読む」ことが「聞く」「書く」「話す」よりも得意です。他人ではなく自分の中でこの能力を比較すると、「読む」5、「聞く」3、「書く」2、「話す」2といったところでしょうか。

「書く」「話す」も嫌いではないけど正直あまり得意ではないですね。前者二つに比べるとそれなりになるまで「意識した練習」が多く必要です。

ただ、僕には山口さんがあげていなかった4つ以外に思いついた得意な分野があります

それは「描く」ことです。

ここでいう描くというのは文章/言語以外の形にすること。僕はそもそも絵を描くことが好きです。ビジネスにおいても最近ではパワーポイントを作ったり、インフォグラフィックで相手に分かりやすいように表現したり、図表やレイアウトを考えることができるのも重宝される能力です。

だから僕の場合は「読む」ことでインプットし、「描く」ことでアウトプットする力を伸ばしていくのが効率が良いと思っています。

ということには随分前に気が付いていたので、今月から櫻田潤さんのサロンでインフォグラフィックの勉強をしています。これはまだまだうまくはできませんが、勉強中です。このことについてはまた近いうちにお話します。

これらを先日書いた今後やりたいことに活かす方法は、「読んだ論文にある科学的根拠を分かりやすく描くことで、人の行動の変容を図ること」となるでしょう。

 

まとめ

折角なので図でまとめてみました。

仮に①のステップで思い浮かばなくても、②と③をやるだけでもかなり変わるんじゃないかと思います。その後の方が①で思いつきやすい人もいるでしょうしね。

ここまでシンプルかつ効果的な得意の見つけ方は山口さんの方法の他にないんじゃないか?と思うレベルです。是非お試しください。

おわり。

 

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