人生は、夢だらけ。というコピーの秀逸さ

人生は、夢だらけ。というコピーの秀逸さ

どもです。「人生は、夢だらけ。」というかんぽ生命のキャッチコピーを聞いたことがある人は多いかと思います。

更に昨年末椎名林檎の「人生は夢だらけ」がリリースされました。そもそもこの楽曲が椎名林檎の提供だとは知らなかったんです。好きと好きのコラボほど嬉しいものってないですよね。

この「人生は、夢だらけ。」ってとても秀逸なキャッチコピーだと思っています。今回はこのコピーに関する考察です。

人生は、夢だらけ。関連の動画

コンセプト自体は能年さんことのんさんが出ていたCMの時からあります。

今は高畑充希さんが出ているCMですね。このサビのところで彼女の歌唱力に惚れました。未だに聴くと鳥肌が立つ。

 

 

この言葉は高畑さんが出てくる前、つまり能年ちゃんの頃から気に入っていました。

 

誰が何て言おうと、人生は素晴らしい。

短編ムービーも面白かった!

 

 

「人生は一度きり、他人の人生を歩いてるヒマはないはずだ」。昔の自分に言ってあげたい言葉ですね。元気が出る動画でした。

そして椎名林檎の歌もいいんですよね。

 

 

僕が特に好きな場所が二か所。

こんな時代じゃあ手間暇掛けようが
掛けなかろうが終いには一緒くた
きっと違いの分かる人は居ます
そう信じて丁寧に拵えて居ましょう

 

痛感したいです 近寄れば悲しく
離れれば楽しく見えてくるでしょう
それは人生 私の人生 誰の物でもない

奪われるものか 私は自由

この人生は夢だらけ

ここ何ヶ月かずっと聴いています。

夢「だらけ」というフック

「人生は、夢だらけ。」というコピーの何が秀逸かって、「夢がたくさんある」という表現を「夢いっぱい」でも「夢たっぷり」でもなく「だらけ」という、あえて若干マイナスな言葉につけることが多い表現を使っていること

「だらけ」は、ゴミだらけ、傷だらけ、泥だらけ…といったマイナスな用法が多いのです。それを「夢」という一見かなりポジティブなワードと組み合わせることによってひっかかりを生んでいます。

同じことに気が付いている人は勿論他にもいました。ただしこの記事を書いた人はこのフックにも気が付きながらも、僕とは逆にこのコピーにネガティブな印象を持っている様子。

 

 

いわゆる広告のキャッチコピーであるから、通常の日本語に対するような感覚で受け取ってはいけないということは、筆者でも理解している。要するに、ちょっと変わった言葉使いで注意をひこうとしているのであろう。言ってみれば、奇を衒ったのだ。

しかし、あまりにも「奇」である。よく郵政の上部がこんな言葉使いを許したものだとさえ思う。

ただ僕にはこの「夢だらけ」からは、単に「奇を衒っている」では片づけられないような深みを感じています

「熱く」ではなく、「優しく」ポジティブを握らせる表現

だらけの類義語を調べてみました。

だらけ、ばかり、まみれ、ずくめ(ずくし)…。そう言われてみれば、どのような違いがあるかをあまり深く考えたことがないような言葉ばかりです。

まみれ

①使用範囲:普通
②マイナスの事に使う事がほとんどなので、ダラケと言い換えできる文では、
ダラケよりも話者のマイナスの気持ちがさらに強く出る
③人:× 抽象的;〇 具象物:〇 液体:◎

だらけ

①使用範囲:広い
②プラス・マイナス両方の事に使えるが、マイナスの印象が強い
③人:〇 抽象的:〇 具象物:〇 液体:ものによる

ずくめ(し)

①使用範囲:狭い
②プラス・マイナス両方の事に使う
③人:× 抽象的;〇 具象物:〇 液体:× ※色:〇

日本語教師のN2et『違い まみれN1・だらけN3・ずくめN1・(ばかりN4・三昧N0)』より引用

夢いっぱいだとチープでありきたりだし、何のフックもない。夢まみれだとマイナスすぎ、夢ばかりやずくめだとポジティブがすぎるというか、押しつけがましい。「限定」の用法が「夢しかない」という一方的な強迫観念を生んでいるように感じます。

だらけは上記にもある通り、マイナス寄りだけど両方に使える表現です。そしてずくめやばかりのような限定性もない。

「夢だらけ」という表現はポジティブさを保ちつつも、「夢」がもつポジティブさが若干中和された、押しつけがましくない絶妙な表現です。

「あなたの人生の中には夢がいっぱいあると思うよ。あなたはどう思いますか?」と、相手をプラスの方向に水路づけながらも最終的な判断は各々にゆだねるかのような、優しめの勇気づけを感じます。その懐の深い勇気づけがこのコピーの良いところなんですよね。

だからこそ聴いた人の中にそれそれの人生の山や谷が浮かび、ひとつのコピーからたくさんのことを考える。これは広告コピーとして大成功ですよね。

 

…と、熱く語りたいだけの回でした。好きな歌やら言葉やらのことは語りたくなっちゃうよね。

おわり。