どもです。今回は僕が時々読み返す本の中の一冊をご紹介します。
『ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう』
いわゆる自己啓発本ですね。僕の中ではこの一冊があれば、今のところやる気を出すのに他の本はいらないかなぁという感じ。
元軍人メンタルトレーナーの本
エリック・ベルトランド・ラーセンさんというノルウェーの元軍人さんの本です。山口真由さんが監修しています。
過去記事:やりたいことが分からない人が伸ばすべき得意分野を見つける簡単な方法
なかなかに根性論なところもある本なのですが、そこがイイ。結局は日々”正しい”努力をする人が勝つと僕は思っているので、背中をたたいてもらうにはもってこいの本でした。
山口さんも巻頭に書いていますが、読み物としても面白いですし、読みやすい。派手なタイトルの割には至って堅実なことが書いてあります。
オリンピック選手やビジネスリーダーたちのセッション体験談もリアルで良いですね。
あの快感を追いかけろ!
これは感覚的に分かりやすいな、と思ったのが「あの快感(that good feeling)」についての話。
「あの快感」を感じる場面は様々だが(早春に太陽の光を顔に浴びた時、洗い立てのリネンのシーツで眠るとき、晩夏の夜にテラスで恋人と一本のワインを分けあうときなど)、メンタルトレーナーとして私が扱うのは、あなた自身の努力の結果によって生み出される「いい気分」のことである。
その感覚は、外部からもらうものではなく、必ず内部的な要因から発生する。運や偶然ではなく、意志力や目標を持った行動の結果として得られるものなのだ。
やるべきタスクを終えた時、テストでいい点を取ったとき、資格を取得した時など、自分の努力によって良い結果を生み出した時の気持ちよさを、筆者は「あの快感(that good feeling)」としています。
毎日、「あの快感(that good feeling)」を得るために選択をするにはカッコいい目標を持つことが大切だと筆者は言います。
想像するだけで喜びに身震いするような目標を持て
この本の中には「ほどほどの期待」は実は最悪とあります。
あるテニス選手が、「目標は世界トップ五〇入りです」と言った。しかしそれは、自分より上の選手を四九人も思い描くことである。なぜわざわざ、四九人に負けるような目標を設定するのか?
うーん、確かにその通り。
話は変わりますが、昔はねるのトびらというコント番組を見ていました。
そこでサンボマスターを模した、ブサンボマスターというバンドが出てきて「言いたいことも言えずに」というブサイクの苦悩(顏が良い男がムカつく)を込めた歌を歌うんですが、その歌の冒頭のセリフは真理だよなと思っています。
「ナンバーワンになれなくていい」なんて
嘘っぱちなわけですよ
結果も出してないのに
頑張っただけの自分なんて
褒めちゃダメなんですよ
いやマジで。そうなのです。オンリーワンをはじめっから目指しちゃいけないよなと思うんですよね。
ナンバーワンを目指して試行錯誤する過程で結果的にオンリーワンになることはあっても、はじめっからオンリーワン目指したってなぁと思ってしまう。そもそも僕らは生きてるだけでオンリーワンなんですから。
本書でも言われていますが、長期的にはワクワクするような大きな目標を、短期的には最低限乗り越えるべき小さな目標を立てるのが効果的です。僕の経験上もそうですね。
更に言えば長期的にはポジティブに、短期的にはネガティブに考えるのが効果的。でも逆をやっちゃってる人が多いかもしれません。
例えるのなら
×今日は頑張れなくても明日があるから良いや(短期的にポジティブ)
〇今日頑張れなかったら明日も同じことの繰り返しになってしまうぞ(短期的にネガティブ)×10年後にナンバーワンになるなんて自分には無理(長期的にネガティブ)
〇10年間努力して誰にも負けないダントツのナンバーワンになる(長期的にポジティブ)
という具合。
日々正しい決断をする
他の人のレビューにも「結局タイトルの「たった一つの確実な技術」が何を指しているのか」などもありました。これは確かに、明確にこれ!とは言われていないんですよね。
僕の解釈だと本文中のこの部分が回答に当たると思っています。
ひと言でいうと、日常の小さな「正しい決断」を下すのが上手なのだ。重要なのは才能ではなく、「何を選択するか」だ。小さな選択は、一日では何の変化も起こさなくても、何か月、何年と積み重なると、とてつもなく大きな結果となってあらわれる。
たいていの人は、やるべきことがわかっているのに、行動に移さない。メンタルトレーナーとして多数のクライアントと関わってきたが、現状をよくしたり結果を出したりするために何をすればいいのかさっぱりわからない、という人には、めったにお目にかからない。たいていの人は、知識も資質もそれなりにある。
やるべきことが本当に、全くもって分からないということはほぼないんですよね。あれをやれば成長できる、これをやれば仕事に活かせる、それは分かっているのに人は楽な方へ楽な方へと流れてしまいます。
だから日々「正しい決断」を積み重ねるための環境を作っていくことが「たった一つの確実な技術」に当たるんじゃないかと考えています。この箇所だけでは具体的ではありませんが、本書には正しい決断を下すためのメンタルトレーニングや環境づくりの話が出てきます。
…でもタイトルの「たった一つの確実な技術」はやっぱ言いすぎかな。笑
急に強い人にはなれない
僕らの現実世界は漫画とは違って、凡人がある日突然強くなったり力を与えられたりすることはないので、毎日の小さな選択の積み重ねだけが強い自分を作ってくれます。
僕は今タイ語検定に向けて活動の後に必死こいて勉強してるわけですが、その日勉強した後だけでは正直「本当にコレ身についてるのかな」と不安に思います。
しかしある日覚えた単語を人が喋っているのを聞いてちゃんと聞き取れたり、看板や新聞記事の意味が分かったりして、ちょっとずつ力がついてきているぞと感じるわけです。
そもそも語学大好き!というわけでもないので、一日中タイ語ばっかり聞いた後に家でもタイ語をするなんてウンザリだ、と初めのうちは思っていました。ところが語彙力が強化されているのを実感すると、なんとなく楽しくなりました。少しだけね。
さらに最近タイ語上手になったよねと言われて嬉しい限り。しかも言われたというか、僕に言ったのではなくて同僚同士の話で話していたのが聞こえました。まぁ正直まだみんなが何言ってるかよくわかんないんですけどね。笑
Febe改めaudiobookの音声ももっているので、最近たるんでるなと思ったらこの本の音声を聴くようにしています。なかなかやる気が出るし、洗濯や掃除とか他の作業をしながら聴けるのでおススメ。
まとめ
内容としては著者自身の経験やクライアントの様々な事例を出しながら、モチベーションをあげてくれる話が続きます。
とても簡単にまとめるなら「あの快感を追いかけながら、思い起こすと楽しくなるような目標に基づいて毎日正しい選択をしましょう」と言うのが本書の主張。
飛鳥新社
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もし「たったひとつの確実な技術」というタイトルを見て実践的なテクニックを期待すると期待外れになってしまうのかも。集中したり、目標を達成したりするための実践的なテクニックを多く知りたいのであれば、メンタリストDaiGo の超集中力や、実験心理学に基づいた勉強法の本などの方が向いているという印象でした。
最近たるんでるけど、目標を見つけて頑張りたい!という人にはおススメの本です。
おわり。