『人生を面白くする本物の教養』感想 教養はワクワクする人生の鍵になる

どもです。今日は本の紹介です。

今回紹介する本はこちら、出口治明さんの『人生を面白くする本物の教養』です。すごく端的に一言で言うと「とてもお得な本」でした。

 

人生を面白くする 本物の教養 (幻冬舎新書)
出口 治明
幻冬舎
売り上げランキング: 1,980

本物の教養を身につけよう

教養が大事だとか、あの人は教養がある/ないなどと言いますが、この本は「教養」とはどんなもので、なぜそれが必要なのかを分かりやすく解説している本です。著者は僕が最も尊敬する人の一人である、ライフネット生命創業者の出口治明さんです。

高校生でも読めるような分かりやすい言葉でまとめてあるのでどの年齢でも読める本ですが、僕が最もこの本を読んでほしいのは、「仕事仕事で忙しいなぁ。教養をつけなきゃいけないのは分かってるけど、そんな暇なんてないよー」と思っている社会人ですね。どちらかと言うとこの手の本をあまり読んだことがない人に、入門書としておすすめだなと思いました。

 

お得な本だと思う理由

前半では教養とは何か?についてや出口さん流の知的生産術の方法、そしてかねてから出口さんが重要性を説いている「人・本・旅」による教養の付け方といった、教養の解説とハウツーの内容が書かれています。

そして終わりの方では、教養としての時事問題として、選挙のことや少子化対策といった日本国内の諸問題から、TPPやエネルギー問題などのグローバルな課題、英語の重要性まで、「数字・ファクト・ロジック」に基づいた出口さんの見解が述べられています。

また最終章である第10章では出口さんの仕事に対する考え方が書かれています。

つまりこの一冊で、①教養とは何か・なぜそれが重要か、②「人・旅・本」をどのように活用すれば教養が身につくのか、③日本と世界の諸問題に関する考察、④英語学習のモチベーションアップ、⑤仕事への姿勢をカバーしているんですね。だからとてもお得な本だと思いました。

 

教養は知識ではなく、考える力だ

「教養とは、人生におけるワクワクすること、面白いことや、楽しいことを増やすためのツールです」とあります。

色々な教養をつけるということは、興味の幅を広げることです。これだ!ってものには簡単には出会えないものですが、教養を広げる中で自分がこれだ!と思えるものに出会える確率はぐっと上がる訳です。

そして教養とは知識をもとに考え、自分なりの見解や意見を持つことだといいます。単にたくさんのことを知っているだけではなく、それに基づいて自分はどのように考えるのか?というのが最も大事な部分なんですね。

僕がこの本の中で最も印象的だったのは、北京の現代研究所の話。一種のシンクタンクで、日本の事情を探るというのが研究内容の中心であったそうです。

実際にどのような仕事をしていたかというと、東京に駐在員を常駐させて007のような活動をさせていたわけではなく、日本の新聞や週刊誌を丹念に読み、日本のテレビを見ていただけです。日本の普通の市民が日常的に接している情報をていねいに見聞きするだけで、日本の世論の動向やキーパーソンのプロファイリングなどは十分把握できると言っていました

また、アラブ研究者の池内恵氏が大佛次郎論壇賞を受賞した『現代アラブの社会思想』という本も、カイロでごく一般的に売られている新聞や雑誌の分析して書いた著作なのだそうです。

つまりモノを言うのは、スパイを雇わないと手に入らないような機密情報ではなくて、考える力なのだといいます。

考える力があれば普通に入手できる情報を分析して、今まで見えていなかった世界が見えるということですね。それこそが教養の力であり、知の力だといいます。なるほどなー。

 

仕事とは「どうでもいいもの」

また、8760対2000の話も印象的でした。

一年は24時間×365日で8760時間あります。その内仕事をしているのは残業を含めてもせいぜい2000時間なので、仕事に費やしている時間は全体の二割ちょっとだといいます。働く時間を多く見積もって2500時間だと考えても三割にもなりません

出口さんは人間にとっての仕事とは「どうでもいいもの」だといいます。それは「二,三割の時間よりも、残りの七、八割の時間の方が大切ではないですか?」という問いかけです。

ライフネット生命の代表取締役兼CEOの方がこんな風に考えているってすごいな、と思いましたが、「仕事をどうでもいいと思っていた方が、かえって堂々と自分の信念に従った仕事ができる」と言います。

この辺りの出口さんの仕事への姿勢が読めるのも本書の魅力ですね。

 

出口治明さんとは

最後に出口さんについて。

出口さんは先ほども書いたようにライフネット生命の創業者であり、現在はAPUの学長さんでもあります。

僕は大学生のころ模擬国連というサークルの関係でよくAPUに行っていたので、あの霧深い山奥に出口さんも行くのか…と思うと感慨深いです。

 

このNAVERまとめを見たらとてもおちゃめな方であることが分かるかと思います。

 

 

社員にコラ素材にされてる

僕はこういう頭が良くてノリがいい人に弱いみたいですね。

以前別の本についてもまとめています。「お金の教養」が気になる方はこっちがおすすめ

過去記事:『働く君に伝えたい「お金」の教養』を読んだらお金の不安が吹き飛んだ

まとめ

この『人生を面白くする本物の教養』はお得な本だと書きました。真似したいと思った教養の付け方は

この本を読んで僕が実際に真似したいと思った教養の付け方をまとめると

・薄い入門書ではなくて分厚い本から読み始める

・自分の行動を「ルール化」して判断力を省力化

・古典を読む

・速読しない(百害あって一利なし、面白くないと思ったら読まない)

・他人を巻き込んで自分のやる気を引き出す

と言ったところですね。

僕も本はサラ―っと読んでしまう人なので、もっとじっくり向き合って読んでみようと思いました。

読みやすい本なので、「教養」というワードが少しでも引っかかった方は読んでみてはいかがでしょうか。

 

人生を面白くする 本物の教養 (幻冬舎新書)
出口 治明
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おわり。

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