どもです。今日こんなニュースが入ってきました。
お茶の水女子大は2日、戸籍上は男性でも自身の性別が女性だと認識しているトランスジェンダーの学生を2020年度から受け入れる方針を明らかにした。文部科学省は「国内の女子大では初めてのケースではないか」としている。同大は9日に記者会見を開き、詳細を説明する。
まじかよ。これはビックリですね。
女性性を自認する人の受け入れとは?
このブログを読んでいる方はご存知かもしれませんが、性の分け方について、よく言われている分け方を使って見ていきましょう。
性は生物学的性以外にも様々な観点で考えることができます。
性自認…自分の性をどう認識しているか?
生物学的性…身体の性、セックス。
見た目の性…服装
社会的性役割…古典的な性役割においてどちらの性の役割を果たしているか、ジェンダー。
さらに男と女どちらが好きか?という性的指向。
(※僕は色々な先生の意見や資料をもとにこの5つの要素で考えていますが、要素3つだったり4つだったりと言う人もいます。)
つまり女性性を自認している人というのはこの中で言う「身体の性別(生物学的性)にかかわらず、自分のことを女だと思っている人」ということですね。
9日の詳細な会見まで詳しいことはまだわかりませんが、少なくとも「性別適合手術をしていなくても(戸籍の性別が男性であっても)、性自認が女性であれば入学要件を満たす」ということだと考えられます。
性自認が女性であることの証明
そして性自認が女性であることはどうやって証明するのだろう?と思いますが、おそらく医師の診断書でしょうね。
ガイドラインでは、性別適合手術を受ける際にも精神科医二名以上の診断書が必要とされています。
ただ高校生ってめっちゃくちゃ忙しいと思うんですが、受験勉強しながら診断書なんかもらいに行っている暇あるんだろうか?とは思いました(僕は大学生の時にもらいました)。まぁその気になれば時間は作れるか。
そもそも女子大が憲法違反?らしい
Newspicksでこの記事を見つけて読んでいました。その時にコメントとしていくつか見受けられたのが「そもそも国立の女子大は憲法14条、26条違反なのでは?」という内容。
お茶の水女子大は国立の女子大です。
そして憲法14条は平等に関する内容、26条は教育を受ける権利及び義務教育に関する内容。
憲法14条は、性別による差別を禁じています。また、憲法26条では、教育の機会均等がうたわれています。そうすると、国が運営する『国立女子大学』は、憲法14条と26条に反するようにも見えます。
これが私立なら、裁量の幅が広いのですが、国公立は税金で維持され、より公的な性格が強いだけに、より厳密に考える必要があるのです。
なるほどー。こういう議論があることは知らなかった。お茶の水女子大をやめて、お茶の水大にすればいいじゃないかということですね。
今回の一件でここら辺の議論が蒸し返される可能性はありますよね。
トイレはどうするの?について
このニュースを受けて、トイレはどうするの?という声もちらほら見られました。
これであえて男性用トイレやいわゆるLGBTトイレ的なモノを使えと言うのならそれはそれで悪目立ちするから普通に女子トイレを使わせてほしいところですよね。僕はもしLGBTトイレなるものがあっても使いませんよ。ネタ的な意味では入るかもしれないけど。
というかたぶん勝手に使うんじゃないかな?この辺は女性の方は気になるんだろうか。
性自認が女性であっても、性指向が女性、つまりトランスジェンダーMTFの女性同性愛者はいます。
しかしそこからトイレで事故!というところまでつながるんだろうか?
それにもし性指向が女性の場合に女子トイレに入れないのなら、シスジェンダーのレズビアンも女子トイレは使えないということになります。
あとこれを受けて「これで女子大に入学して男だけど女子に囲まれてウハウハや~」ってことは起こりえないのか?と言う人もいました。
起こらないとは言えませんが、可能性は極めて低いかと。だってそんなことするために診断書もらったり、手続き踏んだりって手間暇かけるぐらいなら共学で女の子を探したほうがずっと楽ですからね。
逆に性自認が男性の入学に規制は生じるのか?
でまぁ気になるのは性自認を基準にした場合、性自認が男性の戸籍上女子の学生がいることに問題はないの?と思うわけですね。
この辺は「戸籍上女子だから」で通るのかもしれませんが、なんか…なんか引っかかるんだよね、これはこれで。
あえて女子大に入る理由は?
かなり大きな決断をしたお茶の水女子大さん。すごいことだなーと思います。
ただこれが実施されて「じゃあ入学したい!」っていうMTFの方がどれくらいいるのかな?とは思うんですね。要望があったからこそこういう動きになった可能性もあるけども。
正直なところ、あえて女性ばかりのところに飛び込む必要はないのでは?と思うのです。僕が男子校に行くかって聞かれたら、よほどのことがない限り行かないと思います。共学の大学でいいじゃん。
僕は男女がはっきり分かれるようなところに行くのは避けています。わざわざトラブルを起こしに行くようなもんですからね…。まぁ公表している身でそんなこと言うのも変かもしれないけど。
と思っていたら似たようなことをおっしゃっているMTFの方がいました。
私は、性別がはっきり区分されるような場所には、できるだけ近づかないようにしてきた。
女性専用車両とか、映画館のレディース・デイとか、区分されるときにトラブルにならないよう用心していた。
そういう人間からすると、トランスジェンダーがわざわざ女子大学に進学しようという気持ち、微妙にわからない部分がある。
どうしてもその女子大に行かなければならない理由(学問専攻がそこしかないとか、地域的にそこしか通学できないとか)があればともかく、男女共学の大学はいくらもあるわけで、そちらの方が、性別の制約はずっと緩く楽だと思うから。
もし、女子大に入学することで「自分が女性である」ことの承認が得られるというような発想で女子大への進学を望む人がいるとすると、ちょっと首を傾げたくなる。
僕は国際関係学科でしたが、女の子ばっかりでした。だから需要があるとすれば「一般的に男子学生の割合が多い学部(特に理系など)」だろうなーと思っています。
女性といる方が気が楽だというMTFの方には人気が出るのかな。この辺はMTFの人に聞いてみたい。これは男性差別だと怒られてしまうかもしれませんが、女性の方が寛容なのは事実だと思います。
いずれにせよ9日の会見に注目したいですね。
おわり。