山ちゃんに学ぶ ”努力の続け方” ―『天才はあきらめた』のシビれる名言集

どもです。先日南海キャンディーズの山ちゃんこと山里亮太さんが出している本、『天才はあきらめた』を読みました。

僕は山ちゃんのラジオ、不毛な議論も時々聴いていて山ちゃんの好感度は元々高い方ですが、更に高くなりました。

山ちゃん流の「努力の続け方」は本当に役立つ部分がたくさんあると感じたのでまとめてみたいと思います。

本の内容

本の内容は山ちゃんの少年時代から、大学入学に伴う大阪進出とNSC22期生としての生活、最初の相方であるM君のこと、足軽エンペラー時代、南海キャンディーズ時代のM-1とその後、しずちゃんとの不仲時代から現在に至るまでのお話。

僕の中ですごい人は必ずノートを書いているの法則がありまして、山ちゃんもめちゃくちゃたくさんノートを書いている人の一人。

以前そのノートを使った特別番組もありました。笑

書き溜めている毒は本の帯にも書いてあります。強烈。

この執念深さが燃料になっている模様。

山ちゃんの努力がすごい

山ちゃんの努力は、「誰にでも真似できそうな基本的なことなんだけど、実際にそれを続けられる人はそうそういない」という努力。

山ちゃんは多分、「いやいや、やっぱり山ちゃんはすごいよ。天才だよ」と読者に言わせるために敢えて謙虚な書き方をしていると思うんですが(解説でオードリーの若林もそう言ってる)、いやはや、やっぱりすごいのです。

そしてその努力の仕方が心理学的にも理にかなっている…と思ったら山ちゃん、関西大学の文学部教育学科卒で、専攻は心理学だったようです。

そんな山ちゃんの努力の一部を本文中からご紹介します。

自信貯金をする

当時、僕は全ての行動に「お笑い芸人になるために」という意味付けをしていた。本来なら遊びとしてカウントされる映画鑑賞も、見終わったあとにノートに気に入った言葉と、その言葉をどこで使ったら面白いかをメモして役に立てようとした。そうしたら罪悪感も消えるし、むしろ自分を褒めたくなった。

…(中略)…

自分の行動をしっかり目的に結びつけて、褒めてあげる。この小さな繰り返しは大きな自信になった。

今でもこの自信貯金の癖はしみついていて、電車で喋っていたら後ろの女の子が笑っていたな、とか、合コンの第一印象ゲームでは0票だったのに、第2印象ゲームではその日一番のかわいい子が僕を指名したな、とか……。あとは、ストレートに人に褒められた時を思い出す。そのときは謙遜しているが、張りぼての自信銀行・山里支店にはしっかりと貯金されている。

自信銀行の考え方はとてもいいですよね。

目標が遠くにあると自分に足りないものを考えてしまいがちですが、しっかりと自分がやったことや身につけたものを自分で褒めてあげなきゃいけないですよね。

辛い時に貯金を切り崩してすばやく立ち直る

その貯金を、目標に向かう途中で、壁にぶつかるたびに使う。

…(中略)…

こういう「自分って駄目なんだなぁ……」という無駄な悩み時間をスタートさせてしまいそうなとき、この貯金をちょっとずつ崩して自信を保っている。

僕は、くよくよタイムを短くすることがいかに大事かを自分に言い聞かせた。このくよくよタイムを早く終わらせられるほど、「自分はスゴイ!」と褒めてあげられた

壁にぶつかるとくよくよしてしまいがち。でもくよくよしても良いことはなにもないので、いかにそこから早く立ち上がるかが重要です。

天狗になったら鼻を折る

お恥ずかしい話だが、僕はこうして時々天狗になる。天才と思い込ませすぎたときに現れる、この山里天狗、どう黙らせるか?

まずは天狗期間にサボっていた時間の再確認と、同じ年くらいの活躍している人たちの成し遂げたことの確認、そして信頼してる人からの落胆の声、これを集めるとその鼻は折ることができた。

 

目の前に流れ込んでくるたくさんのご褒美、そこにおまけで付いてくるもの、「慢心」。これが一番怖い。僕がとったのはわかりやすいほどの謙遜という姿勢だった。ただ、これを周りにするのではなく、自分にした。

分かっていても、なかなかできることじゃありません。

 

モチベーションはないのが当たり前

そもそもモチベーションなんて、上がっていないのが普通なのだ。モチベーションが上がっている状態っていうのは、あの国民的兄弟キャラのゲームの中で言うとスターを取っている状態。ただのラッキーで、モチベーションが下がってる状態が通常なんだから、常として頑張らないといけない。そう考えるとサボる数は減った。

マ○オさんたちですね。

脳科学によると、モチベーションはなにか行動を起こし始めてからやる気を司る「側坐核」が活性化することによって生じます。

つまり山ちゃんの言うように、やる気がない状態が当たり前なんですよね。

 

敗北感も嫉妬もエネルギーに変えろ

圧倒的な敗北感を次の行動をするエネルギーに変換すればいい。

 

嫉妬をガソリンに変える。そして、サボる理由がなくなったことを喜ぶ。そう思い込ませた。サボらなければ自分にもチャンスがあると思うことで、努力に使う時間を圧倒的に増やせた。そうだ、いいんだ、頑張れるんだ、と言い聞かせて嫉妬の炎でエンジンを燃やし続けた。

どんなに悔しい気持ちにも打ちひしがれるのではなく、それをエネルギーに変えて高みを目指す。転んでもただで起き上がらない姿勢が、山ちゃん流の努力の真髄です。

 

一番好きな言葉

僕がこの本の中で一番好きだったのは、やっぱり最後の部分。

 

でもやっぱり僕は天才にはなれない。でも、この事実を諦める材料にするのではなく、目的のために受け入れ、他人の思いを感じて正しい努力ができたとき、憧れの天才になれるチャンスがもらえる。

山ちゃんは自分に厳しい分、人にも厳しいです。

だから人と衝突することも多い。

でも周囲の人の思いもきちんと汲めたときにきっと「天才」へのチャンスが開かれるんでしょうね。

 

まとめ

山ちゃん流の努力論は、ハードだけど誰でも真似しようと思えば取り掛かることはできると思います。それを続けられるかどうかが天才への分かれ道。

 

『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』という本の帯に、こんな事が書いてあります。

したい人、10000人。

始める人、100人。

続ける人、1人。

結局の所、続けるのが一番難しい。そして山ちゃんは少しでも長く、たくさんの努力を積み重ねるために、サボりがちな自分の思考を予め想定して作戦を立てている

さすが、心理学専攻という努力の続け方です。

 

やる気が出ない、自分は「天才」じゃないから人に勝てないとくすぶっている人におすすめの1冊です。

おわり。

 

天才はあきらめた (朝日文庫)
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